レジュメとは?ビジネスシーンでの書き方を解説-会議のお役立ち情報
ビジネスシーンにおいて、「レジュメ」を作成するシーンは多数あります。頻繁に耳にする割には、意外と書き方を知らないという方も少なくありません。上司からレジュメ作成の指示を受けた際に、どのようにまとめればよいか分からず困ったことがある方も多いのではないでしょうか。正しくレジュメを作成し、ビジネスで活用するためにはポイントを押さえておくことが大切です。今回は、レジュメの基礎知識や書き方、注意点にも触れていきます。
更新日:2023年05月16日
- 【目次】
- 「レジュメ」の意味とは
- 「レジュメ」はさまざまな分野で使われている
- 「レジュメ」に似ている4つの言葉との違い
- 【例文付き】ビジネスシーンでのレジュメの書き方
- ビジネスシーンでのレジュメ作成のポイント
「レジュメ」の意味とは
レジュメとは、フランス語の「résumé」を語源とする言葉で、文章を要約したものを指します。一部では「レジメ」と表記されるケースもありますが、どちらも要約・概要の意味で使われる単語です。例えば、論文の内容を簡潔にまとめたものや、講演会や講義などで配布される講義内容を要約した資料などがレジュメに該当します。近年は、プロフィールを簡単にまとめた履歴書をレジュメと呼ぶこともあり、迷ってしまうことも多いでしょう。実際の現場では、レジュメの意味がシーンによって異なるため注意が必要です。
「レジュメ」はさまざまな分野で使われている
前章でも触れたように、レジュメは多くのシーンで使われる言葉です。状況に合わせて、レジュメが指しているものを理解する必要があります。例えば以下の分野において、レジュメの意味は違ってきます。
- 研究・教育分野
- 就職・転職分野
- ビジネスシーン
続いては、「研究・教育分野」「就職・転職分野」「ビジネスシーン」の3パターンにおける「レジュメ」について詳しく解説します。
1.研究・教育分野
研究や教育分野で使用する「レジュメ」とは、論文や研究テーマを要約したものです。論文や研究テーマ構成する要素ごとに見出しを付けて、内容を簡潔に表現します。
研究・教育分野では論理的な流れに重点を置く傾向にあり、レジュメを作る際も適合性や論理性が求められます。
また、単純に研究・教育分野のレジュメといっても、「講義レジュメ」「論文レジュメ」「研究レジュメ」に分類されます。講義レジュメは、講師によって学生に配布されるものです。これから行う授業内容の要点をまとめたもので、学生はそれをもとに全体の構成を理解します。論文レジュメは、文献の内容を他人に報告することが目的です。そのため、仕様が厳しく決まっており、見出し通りに要約していかなければなりません。また、個人の意見や感想などを踏まえることを避ける必要があります。研究レジュメは、研究内容を報告する役割を担うものです。研究をすることになった背景経緯を、問題・課題設定として冒頭に入れてまとめます。
このように、研究・教育分野の中でも、どの目的でレジュメを作成するかによって、意味合いが大きく異なるため注意が必要です。
2.就職・転職分野
就職や転職時に「レジュメ」といわれたら、履歴書や職務経歴書という意味で使われるをことが多いです。基本的には近い内容ですが、この場合の「レジュメ」には、これまでの職歴や学歴をまとめて記載する書類を表します。つまり、単純に情報を箇条書きにしても意味がなく、業務を遂行するにあたって、どのような貢献をしたか内容を加えることが大切です。企業側は、採用の判断材料の1つとして、具体的な情報を求めています。
決まった仕様があるわけではないため、どのようにまとめれば自分のスキルをアピールできるかを考えながら、レジュメを作成することが大切です。
3.ビジネスシーン
ビジネスシーンで「レジュメ」といえば、会議やプレゼンテーションで配布する資料を指します。会議の日程や場所はもちろん、最も重要視されるのが議題の概要や論点です。一目見ただけで、どのような会議が開かれるのかが伝わるように整理しなければなりません。必要であれば、参考資料なども追加することで、会議の参加者がレジュメを見ながら議論しやすくなるでしょう。
ここからは、ビジネスシーンにおける「レジュメ」にスポットを当てて紹介します。
「レジュメ」に似ている4つの言葉との違い
ビジネスシーンにおいて、レジュメによく似た単語が複数あり迷ったことがある方も多いと思います。特に以下の4つは、違いを理解しておかなければ会話にズレが生じてしまいます。
- アジェンダ
- サマリー
- アブストラクト
- アウトライン
続いては、これら4つの言葉とレジュメの違いについて、詳しく見ていきましょう。
アジェンダ
アジェンダには「課題」「計画」「行動指針」「予定表」などのことです。アジェンダは会議の進行表の役割を担っており、要約をまとめながらも会議の流れを理解してもらうために配布します。重要な会議ではタイムスケジュールが書かれることもあり、アジェンダに沿って会議を進めていきます。一方、レジュメは会議の概要をまとめたもので、参加者が議論しやすくするための資料です。会議によっては、アジェンダとレジュメの両方を作成するケースもあります。
サマリー
サマリーはレジュメと同様に「要約」「要旨」などの意味があります。ビジネスシーンにおいては「報告」の意味で使われるのが特徴です。例えば会議のサマリーであれば、議事録を簡潔にした資料のことを指します。会議終了後に、会議内で議論された内容や意見がまとめられ、参加者や決定事項に関連する部署などにも配布されます。
アブストラクト
アブストラクトには「概要」「要旨」などの意味があります。論文や報告書を書く際に、冒頭でこれから伝える内容がどういうものか、何に重点を置いているかをまとめた文章です。読者は表題とアブストラクトを見るだけで、大まかな構成をイメージすることができます。アブストラクトによって、本文の理解度を高めることが目的です。
アウトライン
「あらすじ」「要点」「大略」などの意味を持つのがアウトラインです。会議やプロジェクトを始めるにあたって、必要となるざっくりとした議題の目次や行動計画の概要がアウトラインに該当します。例えば「企画のアウトラインを把握しておいてください」といわれれば、企画の大まかな概要を確認するという意味です。
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【例文付き】ビジネスシーンでのレジュメの書き方
レジュメは、単純に概要をまとめるのではなく、参加者が目を通しただけで大体の内容をつかめなければ意味がありません。ビジネスにおけるレジュメの書き方では、基本的なポイントを押さえておくことが大切です。続いては、レジュメの基本項目に加えて例文を紹介します。
押さえておきたい基本項目
会議レジュメの基本項目には、次のようなものがあります。
- タイトル
- 報告者名
- 開催日時
- 開催場所
- 参加予定者
- 検討テーマ
- 検討事案
- 会議資料
- 次回開催日時
- 次回開催場所
各項目をあまりに細かい内容にしてしまうと、要点が伝わりにくくなるため注意が必要です。あくまでも簡潔に伝えることを意識して、箇条書きや短文を用いて構成するようにしましょう。
また、顧客に向けて配布する場合のレジュメは、デザイン性にも配慮する必要があります。デザイン性が乏しすぎるいと、自社のイメージダウンにもつながりかねません。
レジュメのテンプレート・例文
基本項目を踏まえたうえで、レジュメの例文を紹介します。
タイトル:第3回 販促会議レジュメ
報告者:山本花子
開催日時:2022年9月30日(金)13:00~15:00(予定)
開催場所:第一会議室
参加予定者:
〇〇社長
〇〇専務
〇〇部長
〇〇部長
〇〇リーダー
検討テーマ:新商品の販促について
検討事案:
1.現状の課題について(販売方法、卸先、Webサイトへのアクセス)
2.今後の方向性について
会議資料:
アクセス解析データ
運営費用一覧
次回開催日時:2022年10月31日(月)13:00~15:00(予定)
次回開催場所:第一会議室
ビジネスシーンでのレジュメ作成のポイント
ビジネスシーンにおいて、レジュメは会議を円滑に進めるための大変重要な役割を担っています。そのため、誰もが正しく情報を把握できることを意識して作成しなければなりません。どのようなポイントを押さえて作成すればよいのかを理解しておくと、いざレジュメを作成する際に役立つでしょう。続いては、レジュメ作成時の注意点を4つ解説します。
- 分かりやすいレイアウトで書く
- 具体的なデータを入れる
- 簡潔に要点を説明する
- 誤字脱字がないように確認する
1.分かりやすいレイアウトで書く
レジュメは、簡潔にまとめることが大前提です。そのうえで、誰が見ても分かりやすいレイアウトで書くことも念頭に置いておきましょう。必ずしも凝ったデザインにする必要はありませんが、読みやすく印象に残るレイアウトに仕上げるには、最低限のデザイン性は求められます。近年は、Webサービスでも無料のテンプレートが配布されているため、目的に合ったレイアウトをダウンロードしてレジュメの作成に活用しましょう。
2.具体的なデータ数値を入れる
レジュメは、会議で意見交換をする際の参考資料となります。必要があれば具体的なデータを入れることが大切です。例えば売上を伝える際に売上の集計データを用いると、説得力があり参加者がイメージしやすくなります。また、客観的に現状を見ることができ、議論の活性化につながるでしょう。
ただし、データばかりに重点を置きすぎて必要以上に盛り込んでしまうと、本来のレジュメの役割から逸れてしまうため注意が必要です。そのほか、すぐに結論が出にくい議題や時間がかかりそうな場合は、予定時間を併記しておくとスムーズに進行できます。
3.簡潔に要点を説明する
レジュメの基本ともいえるのが、簡潔に分かりやすくまとめることです。伝えたい気持ちが先立って細かい内容にしてしまうと、レジュメとしての役割を果たせなくなる可能性があります。箇条書きや短文をうまく活用して、要点がぼやけないように注意して作成しましょう。
しかし、簡潔にまとめることを意識しすぎて、あまりにも素っ気ないレジュメになっても参加者に正しく概要が伝わりません。レジュメがあやふやなものになると参加者の興味を引くことができず、会議自体が意味のない時間になってしまう可能性もあります。簡潔に要点をまとめるためには、見出しや説明文に工夫を施しながら、参加者が一目でイメージできるような内容にすることをおすすめします。
4.誤字脱字がないように確認する
レジュメに限ったことではありませんが、作成した文書に誤字脱字がないかを確認することも大切なポイントです。誤字脱字が多いと読み手を混乱させる可能性があり、正しい内容が伝わりません。特に、固有名詞や数値に関する誤字脱字は要注意です。場合によっては、誤解を招いたり、スムーズな進行ができなくなったりする可能性があります。
一人だけで確認すると誤字脱字を見逃す可能性が高いため、心配な場合は同僚や上司に確認してもらうとよいでしょう。合っていると思い込んでいた数値や名前が、実は違っていたということもよくある話です。
誤字脱字については見逃しがちなポイントですが、参加者に正しい情報を伝えて会議を有意義なものにするためにも、必ず行う必要があります。
ビジネスシーンでのレジュメは、会議を円滑に進めるうえで有用なアイテムです。簡潔にまとめながらも、参加者に会議の概要がしっかり伝わるような工夫を凝らして作成しなければなりません。今回紹介したポイントや例文を踏まえたうえで、より効率的な会議につながるようなレジュメを作成しましょう。
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